「子どもが勉強をしません」

子どもが勉強をしません。
どうしたらいいでしょうか?
このようなお悩みをいただくことがあります。
「勉強をしてほしいと思っているのに、子どもはしない」
「勉強したくないと言う」
こうなると親は戸惑ってしまいますよね。
子どもが勉強を嫌がる場合、いろいろなケースがあります。
今回は特に大事で、
考えてみてほしいことを3つにまとめてお伝えします。
1.「勉強したくない」という子どもは

まず、1つめです。
子どもが「勉強したくない」と親に言うこと。
このことからわかる、とても大事なことがひとつあります。
何だと思いますか・・?
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それは、
【子どもは親に本音を言えている】
ということです。
「どうせ親に言っても、わかってもらえない」
「言っても怒られるだけ」
「親の意見に従うしかない」
子どもの心がこのような「諦め」や「絶望感」に覆われてしまうと、
子どもは親に「勉強したくない」と言えない場合があります。
親から見たら、
「文句を言わない、聞き分けの良い子」かもしれません。
でも本当はそうではなく、
一番身近な親にわかってもらえない。
親に反抗することが許されなくて、
自分を抑えるしかない。
このような状態だったことは私の相談室では珍しくありません。
このまま大人になったらどうなるでしょうか?
中学、高校、大学、就職・・と親の望むような子で進んできたかもしれませんが、
それは親から見えている部分だけで、
心の中には大きなモヤモヤを抱えていたり、
抱え続けたストレスが大人になってあらわれたりすることもあります。
これでは子どもはつらいですよね。

「勉強したくない」
「嫌だな」
と親に言えているのは、
「お母さんになら本当の気持ちを言っても大丈夫」
と子どもが安心していて、
親に心を開いている証拠とも言えるのではないでしょうか。
この関係を、
ぜひ大切にしてください。
そして、
「子どもが本音を言える環境を作ってきた」という、
「あなたができていること」を大事にしてください。
2.子どもが勉強を嫌がる理由とは?

2つめです。
少し考えてみてくださいね。
お子さんはどうして、
勉強をしたくないのでしょう・・?
「子どもが勉強をしたくない」と言う時の理由はいろいろあります。
いくつか例をあげてみます。
①難し過ぎる
授業進度や宿題内容が子どもの理解度に合っていない場合、
「勉強したくないな」と感じることがあります。
あまりに難し過ぎると、
大人でもやる気を失ってしまうこと、ありますよね(^-^;
②簡単過ぎる
内容が簡単過ぎても、
手ごたえがなかなったり、
何のためにやるのかわからなかったりして、
「嫌だな」と感じることがあります。
③「おもしろい」と感じられない
大人もそうですが、
「おもしろい」と感じられないこと、
興味の無いことに対して、
「やりたくないな」と思うことはありますよね。
④他に興味のあることがある
子どもは、
学校の勉強に対して「おもしろい」と感じていなくて、
習いごとや趣味に強く興味を持っていることもあります。
勉強があるから、
興味のあることに時間を使えなくなるなら、
「勉強は嫌だな」と感じることもあるでしょう。
⑤プレッシャーを感じている
「やりなさい」と何度も言われたり、
「やらなければならない」というプレッシャーが大きかったりすると、
やりたくないと感じてしまうことがあります。
これも、大人も同じですよね。

他にもさまざまな理由があるかもしれませんが、
ひとつ言えるのは「子どもなりの理由がある」ということです。
この「子どもなりの理由」を無視し続けて、
「やりなさい」と強制的に机に向かわせていると、
うまくいくこともあるかもしれませんが、
先ほどもお伝えしたように、
親子の関係に支障をきたしてしまう場合があります。
子どもの声に耳を傾けて、
コミュニケーションをとることが大切です。
その上で、
勉強に対して「おもしろい」と興味を持てるような会話や体験を取り入れると良いでしょう。
3.「なぜ勉強しなければならないの?」に答えられますか?

最後、みっつめです。
こちらも少し考えてみてくださいね。
もしも子どもに
「どうして勉強をしなければならないの?」
と聞かれた場合、
あなたは子どもに、子どもが納得するような説明をすることができますか?
これはとても大切なことです。
親が
「○○だから、勉強はしなければならないんだよ」
「○○だから、勉強はした方がいいんだよ」
と一貫した姿勢で説明し言えるかどうかは
子どものやる気にも繋がります。
子どもは親の姿勢をしっかりと見ています。
勉強とは何なのか?
どうしてやらなければならないのか?
どうしてやった方がいいのか?
親なりの「自分の考え」を明確にして、
子どもと対話しながら伝えていくことが大切です。

それではまとめです。
親子関係を良い状態のまま、
子どもの力を伸ばしてあげるために、
次のことを大切にしてくださいね。
1.子どもが「勉強したくない」と言えるのは、
子どもが本音を言える環境をちゃんと作ることができているから。
できていることを確認しながら、
本音を言える親子関係を大切にしましょう。
2.「どうして子どもは勉強をしたくないのか?」
コミュニケーションを取りながら、
子どもなりの理由を確認してください。
(無視して親の理想をおしつけないようにしてくださいね)
3.「勉強とは何か?」
「勉強はなぜしなければならないのか?」
「なぜ、した方がいいのか?」
親の考えをきちんとまとめ、
対話を通して伝えられるようにすること。
この3つを大事にしてください。
いろいろな状況がありますから、
「それでもうまくいかない」
「親がイライラしてしまう」
という場合は、お気軽にご相談ください。
元塾講師、家庭教師、現役カウンセラーの森川が、
あなたの場合はどうしたらいいのか、
丁寧にお話させていただきます。