どうして「心」を癒し、「思考」を整えることが大切なの?ちゃんと理由があります

はじめまして、相談室そらの森川です。

このコラムでは、

私がカウンセラーとして活動してきた中で、

特に大切だと感じている「心」と「思考」についてお話したいと思います。


少し長くなりますが、

このコラムを読むだけでも、

きっとあなたの心の問題を紐解くヒントになると思います。


ぜひ最後までお読みください。

「うまくいかない」「しんどい」が続いていませんか?

  • 親との関係に悩んでいる

  • 子育てがつらい

  • イライラや落ち込みなどの感情に振り回されてしまう

  • ぐるぐると考え過ぎて、疲れてしまう

  • 思っていることを言えない

  • 人の顔色が気になってしまう

  • 頑張り過ぎてしまう、など・・

このようなことが重なると、

毎日がつらくなってしまいますよね。


このような問題は、

さまざまな要因が絡んでいることがほとんどですが、

「どんな考え方をしているか」が関係していることも多いです。



たとえば、

「優しい人でなければならない」

「立派な人であるべき」

といった自分の中でルールのようになっているものはありませんか?



このような「考え方」は、

私たちみんな、ひとりひとり異なります。


なぜなら、

生まれ持った個性に加えて、

これまで体験してきたことの影響を受けるからです。

「怒られないために」子どもの中に作られた考え方は

よくある例を一緒に見てみましょう。


Aさんは、感情の起伏が激しく、

機嫌が悪いとすぐに怒るような親の元で育ちました。


子どもは多くの場合、

親から怒られたくないものですよね。


Aさんも同じでした。

だから、

Aさんは子どもの頃から、

どうしたら怒られないか、子どもなりに考えて工夫をしてきました。


たとえば、

親を不機嫌にさせないように

今日はどんな機嫌か、表情や声のトーン、態度で確認しよう。

と、気を付けることにしました。


また、自分の本音を言ったら怒られた経験から、

自分の気持ちは言わない方がいいんだ。

と学び、自分の気持ちは言わないことにしました。


こうして、

Aさんの中には

  • 親が不機嫌だと怒られる
  • だから、親を不機嫌にするのは危険だ
  • 親の機嫌を損ねないように、相手の状態をよく確認することが大切だ
  • 自分の気持ちは言わない方がいい

このような考え方が作られたのです。

生きづらさの正体は

このように、

私たちは育った環境に影響されながら、

さまざまな考え方が作られていきます。


作らざるを得なかった考え方もあるでしょう。




Aさんのその後をみてみましょう。


Aさんは大人になり、会社で働くようになりました。


Aさんはつい、

職場の人の顔色をうかがい過ぎてしまいます。


思っていることを言葉にできないまま飲み込んでしまうため、

ストレスを強く感じるようになりました。

人との距離感も、うまくわかりません。


このような状態が続き、

毎日がしんどくなってしまいました。



――このようなこと、

実は少なくないように感じます。


Aさんはどうして、

このような状態になってしまったのでしょうか?

子どもの頃に作られた「考え方」が人生に影響を及ぼす

実は、

子どもの頃に作られた考え方や価値観は、

親や家族との関係だけでなく、

まったく関係のない友人や職場の人との関わりや、

人生における選択など、

さまざまなことに影響を与えます。



Aさんの中には、育った環境により、

  • 親が不機嫌だと怒られる
  • だから、親を不機嫌にするのは危険だ
  • 親の機嫌を損ねないように、相手の状態をよく確認することが大切だ
  • 自分の気持ちは言わない方がいい

という考え方が作られていました。


子どもにとって、

親や家族から学ぶことは、

この世界でのものの見方や、どう行動したらよいかといった生き方の土台になります。


これは家庭だけでなく、

学校で繰り返し体験したことなども該当するでしょう。




このようなことは、

子どもにとって「当たり前」として深く根付いていきます。


そして、その考え方を、

家庭以外の世界でも無意識的に使ってしまうことがあるのです。

子どもの頃に作られた「考え方」に気付き、思考を整える大切さ

Aさんの場合は、

「親」を不機嫌にするのは危険だ

→「相手」を不機嫌にするのは危険だ

「親」の機嫌を損ねないように、相手の状態をよく確認することが大切だ

→「相手」の機嫌を損ねないように、相手の状態をよく確認することが大切だ

といったように、

親との関係から作られた考え方を

親以外の人につい適用してしまい、

生きづらさが生まれていたのかもしれません。


このように、

私たちは体験により「考え方」が作られて、

その作られた考え方が大人になっても続いていることがあります。



作られた考え方が、

あなたにとってプラスになっている場合は問題ありません。


でも、

Aさんのようにマイナスになっている場合は、

自分の中に作られた考え方に気付き、

少しずつ思考を整えていくことが大切です。

ただ「思考を変えよう」とするだけでは前に進めない

ここまでお話を読んで、

「じゃぁ、考え方を変えたらいいのね」

と、思う方も多いかもしれません。


でも実は――

アダルトチルドレンさんのようにつらい経験をしながら生きてきた方や、

傷ついてきて、生きづらさを抱えているHSPさんの場合は、

ただ「思考を変えよう」とするだけでは、

うまく進まないことも多いのです。



どうしてだと思いますか?








この問題でつまずく方は多いのですが、

その理由は――

「思考の問題」と「心の傷の問題」が、深く結びついているからです。




たとえば、先ほどのAさんの場合。

親から怒られることは、とてもつらいものですよね。


悲しくなりますし、

大きな声で怒鳴られたら、怖さを感じるのも当然だと思います。


「もう、あなたなんて知らない!」

と突き放されてしまったら、

見捨てられたような不安や恐怖を感じることもあるでしょう。



こうした強い悲しみや不安、怖さは、

心に大きな傷として残ることがあります。


その傷が、成長する過程で自然と癒えることもありますが、

癒されないまま大人になって、

ずっと抱え続けている場合も少なくないのです。

心の傷は、まだ癒されていないのかもしれない

もし、心の傷が癒えていないままでいたら、

その上にまた同じような経験を重ねるのは、とても怖いことです。



子どもの頃、

転んで膝を擦りむいた経験はありますか?


まだ傷が治っていないのに、

うっかりつまずいて、また転んで、

傷の上から、さらに擦りむいてしまった時・・

痛いですよね・・(T_T)


傷の上から、さらに傷をつけてしまうのは痛いものですし、

その傷の痛みを知っているからこそ、

「あんな思いはしたくない」

と強く思い、気を付けるのですよね。




もしかしたらAさんんは、

親が不機嫌になり怒られるたびに、

心が傷ついたいたのかもしれません。


見えない心の傷が、

何度も重ねられて、

どんどん深い傷になっていったのかもしれません。




もし、

Aさんが心にそのような傷がある状態で、

「考え方を変えよう」と思い、

「相手の顔色を気にしなくていい」

と思い込もうとしたら、どうでしょうか?

変わりたいのに、変われないのは

もし、Aさんが、

心に深い傷がある状態で、

「考え方を変えよう」と思い、

「相手の顔色を気にしなくていい」

と思い込もうとしたら――


うまくいかなくて苦しくなってしまうこともあるかもしれません。


なぜなら、

「顔色をうかがわなかったら、また怒られるかもしれない」

という不安や恐怖が湧いてきてしまうからです。


当時のつらさや怖さ、悲しさを知っているからこそ、

同じような経験を繰り返したくなくて、

心に自然とブレーキがかかってしまうのです。


「変えたい」という気持ちと、

「変えるのが怖い」という気持ちがぶつかり合い、

心の中で葛藤が起きてしまいます。



だから、

アダルトチルドレンさんのようにつらい経験をしながら生きてきた方や、

傷ついてきて、生きづらさを抱えているHSPさんの場合は、

ただ「思考を変えよう」とするだけでは、


うまくいかないことがあるのです。




心が苦しくなってしまったり、

思うように変われない自分に対して、

「自分はダメなんだ」

「意志が弱いんだ」

などと責めてしまう方もいらっしゃます。


でも本当は、

あなたがダメだからでも、意志が弱いからでもなく、


心の傷がそのままの状態で、

思考だけを変えようとしているから、

うまくいかなかったり、かえって苦しくなったりしているのかもしれませんよね。

思考と心、どちらも大切にすることで優しく進める

心の傷というのは、本当に深く、つらいものです。


怖くて、不安で、

「変えてもいい」と自分にOKを出すことも難しい――



そのようなことも、たくさんあると思います。


思考だけを変えようとすればするほど、

アクセルを踏みながら


同時にブレーキも踏んでいるような状態になってしまいます。


前に進みたいのに進めなかったり、

感情が不安定になってしまうこともあるでしょう。


車だって、

アクセルとブレーキを同時に踏めば調子を崩してしまいます。

人間も同じです。


だからこそ、

「思考を整えること」

「心の傷を癒すこと」

この両方がとても大切なのです。



片方だけに熱心に取り組まれている方が、

うまくいかないと相談室そらに来られることもあります。

両方を優しく扱っていくことが大事ですよ。

あなたが、自分らしく、おだやかな毎日を過ごせるように

  • わかってもらえない
  • 否定される
  • 助けてもらえない
  • 大切にしてもらえない
  • 怖いと思っても、どうにもできない
  • 安心して過ごせない
  • そのままの自分を認めてもらえない

――このような体験から、

心の傷をそのまま抱えていらっしゃる方は少なくありません。


もし体の傷にたとえたら、

満身創痍のような方もいらっしゃいます。


それでも、

「作られた考え方」と「心の傷」により、

「とにかく頑張らなきゃ」

「このくらい平気」

と心と体に負荷をかけ続ける・・


私自身もそうだったから、その気持ちはよくわかります。


でも、私たちは人間です。

傷だらけなら、

どこかでつらくなってしまいます。


「相談室そら」は、

「心」と「思考」、

この両方をやさしく丁寧に紐解いていく
ことにより、

  • 生きづらさをやわらげる、解消する
  • 自分らしい軸を築き直す
  • 心をおだやかな状態に整える
  • あなたらしい生き方にしていく

そんなお手伝いをしています。


私自身も、

かつて悩み、つらい時期を過ごしました。


だからこそ、

おひとりおひとりを大切に、

無理のないペースで

一歩ずつ着実に階段を上がるお手伝いをしたいと思っています。


あなたが、

あなたらしく、おだやかな毎日を過ごせるように――



もし、

心の中にモヤモヤした気持ちや、

しんどいなと感じることがあれば、

一度、あなたのお話を聞かせてくださいね。


肩の力を少し抜いて、

ゆっくりと、一緒にお話していきましょう。