カウンセリングの進み方
「カウンセリングを受けると、直線的に、どんどん心が軽くなるのかな?」
そんなイメージを持っている方もいらっしゃると思います。
もちろん、そのような場合もありますが、
人によっては一時的に、
「前よりも心の状態が悪くなっている気がする」
という経験をする方もいらっしゃいます。
せっかくカウンセリングを受けたのに、気持ちが落ち込んだり、不安定になったりしたら心配になりますよね。
このようなことは、
「カウンセリングが失敗している」
のではなく、良い方向に向かっている過程で起こります。
これを「好転反応」とよびます。
今回はこの「好転反応」についてご紹介しますね。
「好転反応」とは
好転反応とは、カウンセリングの過程において、「自分の本音」や「過去」と向き合うことで、一時的に気持ちが不安定になることを言います。
カウンセリングを受ける前よりも、状態が悪くなったように感じることもあります。
「好転反応」という言葉は、整体やマッサージでよく使われる言葉です。
整体やマッサージの場合、施術を受けることで血流がよくなります。
また、体をより良い状態に整えることで、今まで歪んだ状態で保っていたバランスが崩れることもあります。
これらにより、施術後、体がだるくなったり、眠くなったり、また、痛みとして体に反応があらわれたりします。
これが、整体やマッサージにおける「好転反応」です。
これらは悪いものではなく、良い方向に変えた、または、変えようとしていることで起こる反応です。
心のカウンセリングでも、同じようなことが起こる場合があります。
カウンセリングにおける「好転反応」
個人差がありますが、カウンセリングの場合、相談を続けていくと、気持ちが不安定でしんどくなる時期があります。
それは、
・ずっと蓋をしてきた感情(怒り、悲しみ、怖さ、寂しさなど)
・自分の本音や過去
と向き合うからです。
今までは気持ちに蓋をしてきたことで、悩みを抱えながらも、その感情は表面にあまりあらわれませんでした。
「生きづらさ」を抱えながらも、心のバランスをとっている状態ですね。
しかし、その「生きづらさ」を解消させるために、蓋をしてきたことと向き合います。
その影響で、心のバランスが不安定になるのです。
川の流れに例えてみましょう。
今までは、流れにくさを抱えながらも、なんとかバランスをとってきたとします。
そこに、「過去の感情」や「自分の本音」という、せき止めていた強い流れが合流したらどうなるでしょうか。
流れは不安定になりますよね。
これにより、イライラしたり、気分が沈んだり、やる気がなくなったり、気持ちの浮き沈みが激しくなったりするのです。
好転反応は良くなる前段階
カウンセリングによる好転反応は、無い方もいれば、すぐ終わる方、長く続く方など、人によりさまざまです。
好転反応がある場合、その時期は心の状態が不安定になります。
しかし、ここで自分の感情や本音、過去と向き合うことをやめてしまうと、また同じことの繰り返しになりかねません。
好転反応の時期は、カウンセリングの過程において「大きな山」と言えます。
好転反応の後は、気持ちが比較的、上を向いてきます。
壁はまだあるかもしれませんが、大きな山は越えたという感じでしょうか。
そのため、好転反応は、自分の気持ちや過去と向き合うことでカウンセリングが順調に進んでいて、
「心の状態が上に向かっていく前段階」
と言えます。
好転反応は向き合っている証拠
好転反応は、あなたがそれだけエネルギーを使って、自分の気持ちや過去と向き合っている証拠です。
この時期は、無理のない範囲で、
「焦らずに、ひとつ、ひとつ」
進んでいくのが一番です。
とはいえ、不安定な状態をひとりで我慢する必要はありません。
「しんどいな」
「疲れるな」
「気持ちが不安定だな」
というときは、ご遠慮なくお知らせくださいね。
一緒に乗り越えて、前へ進んでいきましょう。
心がより楽で、あなたが望む「あなたの人生」に近づいていきますよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。