愚痴は言ってはいけないの?
「みんな頑張ってるんだから、愚痴は言うんじゃない」
「あなただけが大変なわけじゃない」
いわゆる「愚痴」や「弱音」を口に出したときに、このようなことを言われた経験はありませんか?
「本当の気持ちを言っただけなのに、わかってもらえない」
「辛いのに、愚痴は言うなと言われる」
「伝えてもダメなら、どうしたらいいの?」
このような状況は、自分をさらに追い詰めてしまいます。
「愚痴」は、本当に言ってはいけないのでしょうか?
愚痴を言う背景
愚痴を言うのは、
・現状が辛い。
・ストレスを抱えている。
・どうにもならない問題を抱えている。
というような場合です。
「言っても仕方がないとわかっているけど、言いたい」
このような状況も多々あると思います。
この気持ちの背景には、
「自分のつらさをわかってほしい」
「気持ちを外に出したい」
「話を聞いてほしい」
という思いがあるのではないでしょうか。
愚痴の効能
愚痴を言う背景には、
「わかってほしい」
「気持ちを外に出したい」
「聴いてほしい」
という気持ちがあるとお伝えしました。
このような気持ちが満たされると、淀んでいたものが流れて心は楽になります。
肩に入っていた力も抜けてきます。
心がスッキリとして「また頑張ろう!」と前向きに考えることができるようになります。
また、人に自分の気持ちを話しながら、新しい考えや見えていなかった自分の気持ちに気付くこともよくあります。
水は、流れが滞ると濁ってきます。
水と同じで心もまた、淀ませずにサラサラと流した方がいいのです。
「お互いさま」の心で「優しさ」を繋げていく
自分の気持ちを外に出して心に余裕が持てると、ほかの誰かを優しくすることができるようになります。
「イライラでいっぱいだっけど、友だちに聞いてもらったら、なんだかスッキリして元気になった」
「そうしたら、家族や恋人、同僚にも優しくできるようになった」
ということはよくあります。
自分に余裕がなく、ストレスをたくさん抱えている時はなかなか人に優しくできません。
人に優しく出来るのは、自分の心に余裕がある時です。
「愚痴や弱音は言わずに頑張り続ける」
それもひとつの考え方でしょうが、
「自分が辛い時は話を聞いてもらい、心に余裕が出たら、話を聞いてくれた相手や誰かが困っていた時に、優しさのお返しをする」
そうやって、「お互いさま」の心で優しさをつないでいくのも素敵な方法だと思うのです。
「愚痴は言ってもいい」と自分にOKを出してあげよう
自分の気持ちを外に出すことには効能があります。
自分の心の平穏を保ち、その心の余裕から、誰かを優しくすることにもつながります。
また、お互いさまの気持ちで助け合い、優しさをつなげていくことは、生きていく上で良い循環を生み出すでしょう。
このような理由から、
「愚痴は言ってもいい」
と思うのです。
もしあなたが、
「愚痴は言うべきではない」
ということに縛られて、ストレスや嫌な気持ちを抱えていたら、まずは
「愚痴は言ってもいい」
と自分にOKを出してあげてください。
心にためこまずに話を聞いてもらうのは大切なことです。
「今までやってこなかったから不安」
という場合は、こちらにご連絡をくださっても構いません。
ストレスや辛さを我慢してため込む習慣を変えていきましょう。
愚痴を言うときの注意点
こちらの相談室では思いのままにお話しくださって大丈夫ですが、友だちなどに愚痴を言うときには注意した方がいいことがあります。
それは、
・愚痴に対する考え方は人それぞれ。
・いつも長々と愚痴を言っていると、相手の不快を招くことがある。
・愚痴を言う相手は選んだ方がいい。
とうことです。
苦しい気持ちを伝えても、
「あなたの努力が足りないのでは?」
「みんな同じで大変なんだから」
と言う方もいらっしゃるでしょう。
「愚痴への考え方は人それぞれ」
ということは覚えておきましょう。
また、愚痴の内容と相手の状況によっては、愚痴がとても不快なものになってしまうことがあります。
たとえば、恋人と別れて悲しい気持ちの人に、
「恋人からの連絡が多くて困っちゃう」
という話をしたら、共感は得られず冷たい返事を返される可能性もあります。
愚痴を言いたい時は「心を許せる人」や「気の合う人」に、相手の状況を考えて伝えることが大切と言えます。
「愚痴を言う相手なんていない」
と言う時には、こちらに連絡をくださいね。
心にたまっていたものを出すと落ち着いて考えられるようになり、そこから見えてくるものもあります。
「カウンセラー相手だから、そのままの気持ちを言える」
「聴いてもらえる」
という言葉をご相談者さまからもいただきます。
「本当の気持ちを、気を遣わずに言える」
というのはカウンセリングの良さのひとつだと思います。
いつでもご連絡くださいね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。