実家への帰省がストレスに
「『いつから休みなの?』
『いつ来るの?』
母から連絡が来るたびにドキドキしてしまう。
実家に帰ることを考えると気が重い。
でも、親孝行したいし、断るわけにはいかない」
このようなことありませんか?
「お盆やお正月、ゴールデンウィークなどの長期休み前になると、
今回はどうしようかと気が重くなってしまう」
このようなご相談は多くあります。
親や親戚の前では平気なふりをしていても、
本当は相手の顔色をうかがったりして、
心が緊張状態・・ということもあるでしょう。
心が傷ついたり、腹が立ったりしても、
抑え続けていることもあるかもしれません。
頑張って帰省したけど、
ドッと疲れがたまってしまった・・ということもありますよね。
このような時はどうしたらいいのでしょうか。
根本的な解決に向かうためには、
しっかりと問題と向き合った方が良い場合が多いですが、
今回は対処法をいくつかご紹介したいと思います。
まずは、
「帰省」がどうして疲れやストレスの原因になってしまうのか?
その理由を3つの視点から見てみましょう。
1.親子関係の問題が再浮上する
離れて生活していると、
物理的に距離を置いていることにより
お互いに干渉を避けることができます。
しかし、帰省をすると、親子の距離が一気に縮まります。
この距離の変化により、
過去の感情や親子関係の問題が再浮上することがあります。
たとえば、
「お母さんは昔からこういう人だったな」
「小さい頃も、お父さんのこういう態度で嫌な思いをしたな」
など、過去の感情が蘇って心がモヤモヤしたことはありませんか?
距離を置くことで落ち着いていた心が、
帰省により再び不安定になってしまうのです。
2.親のペースに巻き込まれる
別々に暮らしていると、自分のペースで生活することができます。
しかし帰省をすると、
実家の親のペースに巻き込まれてしまうこともよくあるでしょう。
たとえば、
食事やお風呂の時間、起床時間、家での過ごし方について、
あれこれと言われてモヤモヤした気持ちになったことはありませんか?
親のペースや考えに合わせようとすると、
今度は自分のペースが崩れてしまいます。
自分の生活ペースの変化やそれに伴うストレス、
気をつかうことなどが、
疲れる原因のひとつになっていることもあるでしょう。
3.親の期待やプレッシャー
ご相談者さまの中には
「帰省をするたびに、
仕事や結婚、子どもに関することを言われてしまう・・」
というケースもあります。
親は何気なく言っている言葉でも、
言われている子どもは自分の足りなさや申し訳なさを感じてしまうこともあります。
その結果、自分を責めたり、
親の期待に応えなければとプレッシャーを感じてしまうこともあるでしょう。
複雑な気持ちになり、
「帰省したら、また言われるのかな・・」と
帰省に抵抗を感じてしまうケースも少なくありません。
他にも、帰省を考えると気持ちが重くなる場合は、
兄弟姉妹と比較されたり、
対応の違いにつらくなったり、
親の話を聞かなければならなかったりと
さまざまな理由が隠れていることが多いです。
どんな理由であっても、
帰省に悩んだり、せっかくの休みなのに疲れてしまったりするのは
とてもつらいことだと思います。
では、このような帰省によるストレスを軽減するためにはどうしたらよいのでしょうか?
4つのことをお伝えします。
1.可能なら、自分の気持ちを伝えて理解してもらう
あなたは、帰省に対してどのような気持ちを持っていますか・・?
親に対して、どのような思いを持っていますか・・?
もしも可能であれば、
親に思いを伝えることができるなら、
あなたが感じていることや考えていることを親に伝えて理解してもらうのが一番良いと思います。
ただ、それがなかなか難しい場合もあると思います。
難しい場合は「あなたの状況に合わせて」他の方法も考えていきましょう。
2.帰省後も自分の時間を確保する
心がもやもやしたり、親のリズムに巻き込まれたりすることが続くと、
心も体も非常に疲れてしまうものです。
ですので、できるだけその「疲れ」を蓄積しないように、
帰省しても『ほっと息を抜ける時間』を確保するようにしましょう。
「ちょっとひとりで外に出て散歩をする」などでもいいと思います。
あなたのペースで、ゆっくりできる時間を作りましょう。
特にHSPさんは、
人の感情や環境の変化に敏感で疲れやすい気質になります。
心と体の力を抜く休息の時間は大切にしましょう。
3.親と適切な距離を保つこと
育った環境によっては、
親と子の距離感がつらいものになってしまっている場合があります。
子どもの領域に親が入ることが当たり前になっていたり、
子どもが親の感情のお世話をしなければならなかったり・・
このような場合は、子どもの負担やストレスが大きくなりやすいです。
自分の心と体を守るために、
親との距離を見直し、自分にとってちょうど良い、適切な状態に保つことが大切になります。
4.ゴールを決めること
あなたの帰省の目的は何でしょうか?
もしもひとつだけ、
「これをやったらOK」
という帰省におけるゴールを決めるとしたら、
それは何でしょうか?
「親の期待に応える」など相手次第で達成できるかどうか決まることではなく、
自分の言動により達成できるゴールをひとつ決めておきましょう。
たとえば、
「顔を見せる」
「お土産を渡す」
などでもいいかもしれません。
帰省全体を通して何かうまくいかないことがあったとしても、
自分で決めたそのゴールが達成できたなら
「よく頑張った」
と自分を褒めてあげてもいいのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
対策を4つ書きましたが、
深い親子の問題が根っこにある場合は、じっくりと気持ちや考えを掘り下げて、
根本的な解決を目指すことも大切です。
特に、
「親孝行をしたい」という思いと、
「実家に帰りたくない」という相反する思いがぶつかっているような場合は、
一度しっかりと問題と向き合うことが、その状態を改善することに繋がる場合も多いです。
あなたの想いを大切に。
限りある時間だからこそ、後悔のない選択を。
実家に帰ることを考えるとつらくなったり、
どうしたらいいのかわからなくなってしまったときは私もお手伝いをします。
小さなことでも、いつでもご連絡ください。