お母さんを重たいと感じてしまう

「お母さんから連絡がくる。
『一緒にお茶しよう』
『ご飯を作るから食べに来て』
『今夜は電話しよう』
子どもの頃は仲良しで、お母さんが大好きだった。
今ももちろん好き。
だけど、ちょっと重たいと感じてしまう時がある。
自分はもう大人で、
仕事や友達との付き合いなどプライベートがある。
しかし、
お母さんから連絡が来ると、
自分のリズムが乱されて疲れてしまう。
お母さんのことは大切にしたい。
親孝行もしたい。
その気持ちがあるのに、
お母さんを重たいと感じてしまう自分がなんだか許せなくて、
自分は親不孝者だと感じて、
すごく嫌になる。

お母さんともう少し距離をとってもいいのかな・・?
誘いを断ってもいいのかな・・?
答えが見つからなくて周りの人に相談したら、
『親の話くらい聞いてあげたら?』
『親孝行してあげなよ』
と言われた。
やっぱり、
お母さんを大切にできない自分は、
薄情で冷たい人間なのかな・・
親不孝者なのかな・・と感じて、
子どもとして『失格』の烙印を押されたみたいな気持ちになって
すごく悲しくなった。
でももう、限界を感じている・・
自分はいったいどうしたらいいのだろう・・」
このような状態になっていないでしょうか・・?

お母さんのこと、大切なんですよね。
とても優しくて、思いやりがあって、
優しいお子さんですよ。
そして、
すごく頑張り屋さんですね。
頑張り屋さんでお母さんのことを思うあまり、
いつのまにか心も体も無理をして疲れてしまうんですよね。
このような場合、
お母さんとの距離感をどのようにしたらいいのかな?ということが大きな問題になり、
距離感だけをなんとかしようとしてしまうのですが、
実は、
お母さんと娘の距離感が問題になる場合、
他にも問題が隠れていることがよくあります。
まずはそちらを一緒にチェックしてみましょう。
お母さんの話ばかりになっていませんか?

いつも、お母さんの話を聞くばかりになっていませんか?
自分の話もちゃんと聞いてもらっていますか?
聞き手と話し手を交換し合い、
お互いの近況や気持ちを伝えあう会話ではなく、
子どもがお母さんの話を一方的に聞かなければならないような時間が続くと
いくら大人でも疲れてしまいます。
あなたの気持ちを大切にしてもらっていますか?

お母さんに、あなたの気持ちを伝えて、
その気持ちを理解してもらっていますか?
子どもが本音を言えない状態はとても窮屈です。
また、伝えたとしてもわかってもらえなかったり、
否定されたり、
流されたりしてしまうと子どもは悲しくなってしまいますよね。
お母さんを支える役目になっていませんか?

お母さんの不満を聞いたり、
励ましたりしないと
お母さんは精神的に不安定になってしまったり、
娘のことを怒ったりしてしまうということはありませんか?
このような関係性は子ども時代から続くことが多く、
なかなか外からはわかりません。
あなたは幼少時代、どのような環境で育ったでしょうか?
・お母さんが体調が悪いことが多く、
自分のことよりもお母さんを優先させなければならなかった。
・お母さんの心が不安定だったため、
自分がフォローしなければならなかった。
・お母さんを守らなければならなかった。
このようなことはなかったでしょうか?
また、今でも当時のまま、頑張り続けていませんか?
お母さんからの誘いを断れない、意見することが難しい

お母さんからの誘いを断ると
『親が誘っているのに断るなんてひどい!』
と責められたことはないでしょうか?
お母さんのことを思って意見をしたのに
『あなたの意見を聞きたいんじゃない』
と言われてしまったことはないでしょうか?
大切なお母さんからそのようなことを言われてしまうと
子どもはとても傷つき、
なかなか断ったり
意見を伝えたりすることが難しくなってしまいます。
立場的に自分がなんとかしなければならない

「お母さんとの距離感に疲れる」
というお話は多くの場合、
・ひとりっこさん
・長女さん、長男さん
・長女、長男ではないけど、
何らかの理由により、長女、長男の役割をしなければならなかった方
からよく聞かれます。
家族の立場上、
「自分がなんとかしなければならない」
と小さい頃から頑張ってきた方ばかりです。
そして大人になった今でも、
「自分がなんとかしなければならない」
という状況は変わらないため、
ひとりで頑張り続けてしまうことが非常に多いです。
相談できる人がいない

お母さんとの距離感やストレスの問題は、
親戚やいとこがいたとしても、
世間体ゆえになかなか話すことが難しい場合も多いでしょう。
そうすると、
お母さんとの距離感やストレスの問題は
自分の心の中だけにしまっておかなければならなくなり、
子どもだけがつらい思いを抱え続けなければならなくなってしまいます。
周りの共感が得られない

母親との距離感がつらいことを勇気を出して相談しても、
「親孝行してあげたら」
「話くらい聞いてあげなよ」
「仲良くていいね」
などと言われてしまうことがあります。
そうすると、子どもは
「自分は親不孝なのかな・・」
「冷たい人間なのかな・・」
と深く傷ついて追い込まれてしまいます。
そしてさらに、
誰かに相談することが難しくなってしまいます。

他にも問題が絡んでいることはありますが、
今お伝えした中に思い当たることはないでしょうか・・?
このように、
「お母さんとの距離感が疲れる」
という場合、
実際にはとてもたくさんの問題が起きていて、
子どもにとって大きな負担となっていることは少なくありません。
これらの問題による悪循環から抜け出すためには
どうしたら良いのでしょうか?
安全に話せる場所を作ること

あなたにとって一番大切なことは、
安全に「あなたの気持ち」を話せる場所を作ることです。
これが一番大切です。
「お母さんのことを重いなんて言ったら、
きっと『親不孝者』と言われる。
人間性を疑われてしまうかもしれない。
だから、誰にも相談できずにいる・・」
このように、本当の気持ちを外に出せないまま我慢して、
ひとりで頑張らなければならない状態はすごく苦しいです。
そして、
ストレスや疲れはどんどん蓄積されていきます。
心からあふれたストレスや疲れは、
体にも影響を及ぼします。
あなたの体に不調はありませんか?
まずは、
これ以上ストレスや疲れを増やさないために、
あなたの気持ちを安全に出せる場所を作りましょう。
「そんな場所は無い」という場合は、
私の所でも構いません。
ひとりで抱え続ける必要は無いですからね。
それから、もうひとつ
大切なことがあります。
自分の気持ちを大切にできるようになること

「お母さんの話を聞くの疲れたな」
「会いたくないな」
そんな気持ちを持つ自分は、
なんだか良くない人間のように感じていないでしょうか?
本当は、
「お母さんの話を聞くの疲れたな」
「会いたくないな」
という気持ちもあなたの大切な感情なんですよね。
もし、
「頭ではわかっているけど、
なかなか自分の自分の気持ちを大切にすることは難しい・・」
と感じるとしたら、
それは、
過去の経験に紐づく感情と考え方が
そのままになっていることが大きな原因である場合がほとんどです。

感情や作られてしまった考え方がそのままになっていると、
頭では「なんとかしよう!」と考えても
なかなか難しくて、
その状態から抜け出すことが難しいです。
あなたの気持ちが弱いとかではなく、
積み重ねてきた経験による問題なのです。
あなたは、
お母さんとどんな距離感で過ごすことを望んでいますか?
どんな関係を望んでいますか?
感情と考え方を癒しながら、
あなたにとって一番良い未来に向かって進みましょうね。
