HSPさんの「直感力」と「直観力」

「HSPさんは直感力がある」
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
「直感」とは、
何もない状態から突然、頭の中に考えが浮かぶことで
「勘」や「第六感」と表現されることもあります。
また、
「なんとなく、~だと思ったらそれが当たっていた!」
と感じる状態をもたらすものとして、
「直観」があります。
「直感」とは漢字が少し違い、
「観(み)る」という字を使っていますね。
「観」という漢字には、
物事をよく見たり、
物事の本質を捉えるという意味があります。
すなわち「直観」とは、
物事をよく見て、
その本質を捉えて、
自分の中にある知識や経験から、
「~した方がいい」
という考えを瞬時に導くことを言います。
直観で考えを導き出すことは
無意識的に行っていますので、
直感と同じように「なんとなく」そう感じます。
そのため、「直感」なのか「直観」なのか、
じっくり考えてみないとよくわからないことも多いでしょう。
「HSPさんは直観力が高い」と言われるのはなぜ?

「HSPさんは直観力が高い」と言われるのはどうしてでしょうか?
それはおそらく、
HSPさんの特徴が関係しているのではないでしょうか。
HSPさんは、さまざまな情報を五感から吸収します。
そして、「深く考える力」によりそれらを分析して、
膨大なデータとして蓄積しています。
そして、なにか物事が起きたときには、
HSPさんはすばやく察知して、
持っている大量のデータから検証することができるのではないでしょうか。
このような特性により、正確性が高くなり、
「なんとなく感じたことが、当たる」
と感じることが多く起こるのではと考えます。
直感、直観ともに、
「なんとなく~と感じる」というものなので、
「直感力」と思っていたことも、
もしかしたら「直観力」の場合もあるかもしれませんが、
このような感覚的な判断は、HSPさんの得意分野なのですね。
さて、ここでひとつ質問をします。
あなたはこの直感力、直観力を十分に活かせているでしょうか・・?
「直感力」「直観力」が高いけど、自分で決めることが苦手なHSPさん

実は、私の所に来られるHSPさんの中には、
「自分で判断をすることが苦手だ・・」
「どちらを選んだらいいのかわからない・・」
という方が少なくありません。
なかなか決められなくて何日も悩み続けて疲れてしまったり、
他のことが手につかない状態になってしまったり・・
このような状態では、本当に疲れてしまいますよね。
HSPさんは、直感力、直観力ともに高いはずなのに、
どうしてこのようなことが起こってしまうのでしょうか?
物事を深く考えるHSPさんの気質のせい?

「HSPは深く考えてしまう気質だから・・」
と言われる方もいらっしゃいます。
だけど、相談室そらを卒業された方の中には、
HSPだけど、
「これだ!」と感じる新しいことに挑戦したり、
転職を成功させたり、
新しいことに踏み出したりと、
自分の道を自分で選んで、自分らしい道に進まれた方々もいらっしゃいます。
心の声に従って、
直感力、直観力を活かして、
より自分らしい道を選んだのですね。
つまり、物事を深く考える気質を持つHSPさんも、
その気質を長所として使いながら、
直感力、直観力も活かしてより良い方向に進むことは可能なのです。
ではどうしたら、直感力、直観力を活かすことができるのでしょうか?
「直感力」「直観力」を妨げているもの

まず、HSPさんの直感力、直観力を妨げているものを考えてみましょう。
たとえば、子どもの頃に
「なんとなくこの習い事は好きじゃない」
と感じたとします。
子どもの心の声であり、本音ですね。
だけど、
「休みたい」
と本当の気持ちを言うと親に怒られたり、
「途中で辞めるのはダメな人間だ」
と言われ続けたりしたら・・
心の中の本音を伝えても悲しい結果になってしまうので、
「本音は言わない方がいい」
「物事を途中でやめたいだなんて、考えてはダメだ。
そんなことを考えるのはダメな人間だ」
という思考回路ができてしまいます。
何度も傷ついて、そう考えざるを得なくなってしまうのです。

そうして、そのような考え方を持ったまま大人になると、
感覚的に何かを「辞めたいな」と感じても、
「本音は言わない方がいい」
「物事を途中でやめたいだなんて、考えてはダメだ。
そんなことを考えるのはダメな人間だ」
という、当時作られてしまった考え方が勝手に出てきて、
自分の本心、直観的な考えの邪魔をしてしまいます。
頭の中では、
「心の声、本音」
と
「作られてしまった考え方、それに基づく思考」
が対立してしまい、
どうしたらいいのかわからなくなってしまうのです。
つまり、HSPさんの直感力、直観力を妨げているものは、
「作られてしまった考え方」なのです。
HSPさんの得意なこと

HSPさんはもともと、
物事を判断する際には感覚的なことに重きを置く場合が多いです。
「これは楽しいか?楽しくないか?」
「居心地がいいか?よくないか?」
そのような感覚を敏感に感じて、
「やってみよう」
「やめよう」
と判断する方が得意で、
そうすることで自分をより良い方向に進ませる力を本当は持っているのです。
だけど、
本来の自分の好きなことや興味のあることを否定されたり、
自分の感覚よりも親の機嫌を大事にしなければならなかったり、
周りが望む自分で居なければならなかったりすることで、
頭の中に「考え方」が作られてしまい、
自分の心の声や感覚を大切にすることが難しくなってしまいます。
さらに、HSPさん特有の深く考える気質も手伝い、
「決められない迷路」に迷い込んでしまうのです。
悩むことはエネルギーを使うし、
「こうなったらどうしよう・・」
という不安や怖れも出てくるので、
非常に心身を消耗しますよね。
もちろん、時間もです。
このような場合、再び、
本来持っていた「直感力」「直観力」を活かせるようになることは難しいのでしょうか・・?
HSPさんの「直感力」「直観力」を取り戻すために

「直感力」「直観力」は
「作られてしまった考え方」によってわかりづらくなってしまっているだけで、
消えてしまったわけではありません。
取り戻して、
自分の人生に活かせるようになる可能性はたくさんあります。
だから実際に、
心の声を大切にできるようになって、
直観を信じられるようになって、
人生を好転される方もいらっしゃるのです。
HSPさんが直感力、直観力を取り戻すためには、
「作られてしまった考え方」を置き換えることが非常に大切になります。
この「作られてしまった考え方」の多くは、
「当たり前」
「世間一般の考え方」
といった形で頭の奥深くにありますから、
普段の生活の中ではなかなか見つけることができません。
ですので、まずは、
自分の直感力、直観力を邪魔している「考え方」に
「気付く」
ことから始めましょう。
自分ではなかなか気づけないことが多いので、
カウンセラーなどの第三者とお話することが有効である場合も多いです。

また、自分の心の声を聞くことに対する不安も解消させていきましょう。
「自分の気持ちを大切にしていいんだ」
と心から思えるようになり、
自分の感覚を大切にできるようになると、
直感力、直観力はさらに磨かれていきます。
心の声を大切にして、
直感力、直観力を取り戻すことで、
無理をすることなくスッと、
自分に合う仕事に転職したり、
今まで難しかったことに踏み出したり、
新しい、自分に合う人間関係を築けたり・・・
そうなったら、心はとても楽で、
きっと毎日がよりワクワクするものになりますよね。
HSPさんならではの得意なことを活かして、
本来の自分に合った道を
自分で選んで、自分で決める、
そんな毎日を歩みましょう。
もし、
「決められない・・」
「どうしたらいいのかわからない・・」
そんなときはいつでもご連絡ください。
一緒に考えましょうね。
