自分に優しくできない

『頑張り過ぎないで』
『そんなに自分に厳しくしなくていいんじゃない?』
『もっと自分に優しく』
こんなことを言われるけど、
そもそも、どうしたら自分に優しくできるのかわからない。
つい頑張り過ぎたり、
自分にダメ出ししたりしてしまう。
「もっと自分に優しくした方がいいよ」
そな言葉さえも、
自分のいたらなさを注意されているように感じて、
苦しくなってしまう。
どうしたら自分に優しくできるの・・?
・
・
こんなふうに思うこと、ありませんか?
わかっているのにできない。
気を付けているのに正せない。
こんなことを重ねていると、
ただでさえ頑張り過ぎて疲れたり、気持ちがいっぱいいっぱいになったりしているのに、
それに加えて、
「どうして自分は・・!」
と自分を責めたり、落ち込んだりしてしまうのですから、
もう心がヘトヘトになってしまいますよね・・
どうして自分に優しくできないの?

そもそもですが、
どうして自分に優しくできないのでしょうか・・?
さまざまなケースがあるので一概には言えませんが、
このような「自分に優しくできない」というご相談をくださる方は
- 子どもの頃から自分の気持ちを抑えてこなければならなかった。
- 周りの人の期待に応えるために、努力し続けなければならなかった。
- 厳しいルールを守らなければならなかった。
- 家族の世話や愚痴の聞き役をしなければならなかった。
このような方が多いように感じます。
あなたはどうでしょうか?
このような方には共通していることがあります。
それは、
・自分のことを後回しにしなければならなかった。
・自分の感情は無かったことにしなければならなかった。
ということ。
特に子ども時代にですね。
「自分のことをわかってもらいたい」
「大事にしてほしい」
子どもはそんな思いがとても大きいです。
だれもが持つ、当然の思いです。
だけど、
なんらかの事情により自分の感情や考えを抑えて、
無かったことにしなければならなかったとしたら・・
それは、
『その子の感情や考えを大切にしてもらうことができなかった』
ということですよね。
つまり、
自分のことを大事にしてもらえなかったということ。

子どもが自分の気持ちを抑えたり、
無かったことにしなければならないという場合、
それなりの理由があります。
決して、子どもが悪いわけではなく、
生きるために、
家族のだれかのために、
少しでも大切にしてもらうために、
そうせざるを得なかったのではないでしょうか。
とはいえ、
その環境でずっと生きてくると、
「自分のことを大切にしてもらう」
といった経験をあまりできないため、
「自分を大切にするとはこういうこと」
という学びを蓄積することが難しいです。
そしてその代わりに、
「自分の気持ちは抑えた方がいい」
「無かったことにした方がいい」
「自分に対して厳しくするべき」
こんな学びをしていたりします。
こうやって生きてきたのに、突然、
「自分に対して優しくした方がいいよ」
「厳しくしちゃダメだよ」
と言われても、
それはうまくいかないこともあると思いませんか・・?
あなたの力不足ではなく、
生きてきた環境、積み重ねてきたことにより、
「突然、切り替えて生きなさい」
と言われても、それは難しいこともあるよね、ということです。
だから、
「自分に優しくできない」と悩んでいる方はまず、
優しくすることが難しくなってしまうような過去を持っていないかな・・?
と自分の人生を棚卸ししてみてください。
あなたには、「あなたが体験してきたこと」がきっとありますよね。
このような「体験してきたことが、今の生きづらさにつながっている」場合、
アダルトチルドレンさんの可能性もあります。
アダルトチルドレンについてはこちらを参考にしてください↓
自分に優しくするには

ではその上で、
自分に優しくするにはどうしたらいいのでしょうか。
まず、私たちの「今」は
過去の体験の積み重ねにより存在しています。
たとえば昔、
「~しなさい」と言われたこと、
傷ついた言葉、
うまくいったことなど、
いろいろな体験が私たちの中に積み重なって、
今のあなたの「考え方」や「価値観」を作り出しています。
「なぜか自分に優しくできない」
もそうですね。
「なぜかしてしまうこと」
「なぜか浮かんでくる考え」
などは、このような「過去に体験したこと」の影響を受けている可能性があります。

それで、もしも過去の体験の影響を受けている可能性があるなら、
心の奥底には、
「だって、~しなかったら○○に怒られるから!」
「~じゃなかったら、○○に認めもらえないから!」
こんな心の声があるかもしれません。
子どもにとってこのようなことは、
心が引き裂かれるような思いですよね。
「優しくできない」
には、そんなあなたなりの理由があるのかもしれません。
だから、
「その心の声を聴いてみようという姿勢を持つこと」
これが大事になります。
しっかり100%聴けなくてもいいんです、
まずは、その姿勢を持とうとしてみること。
自分はどう感じているんだろう?
どんなことを考えているんだろう?
そんなふうに、自分の感情や思考に耳を傾けてみる。
もしもあなたが、
自分の気持ちを抑えなければならなかったり、
我慢しなければならなかったり、
といった環境で生きてきたとしたら・・
この「耳を傾けてみよう」という姿勢は逆のことですよね。
だから、
この姿勢だけでも「自分にとても優しい」ことをしていると
言えるのではないでしょうか。
とはいえ、
今までしていないことをやるのですから、
ぎゅっと心のふたをして抑えてこなければならなかった人は、
心の声を聴こうと思っても
なかなかうまくいかない場合もあると思います。
そのような場合は、
どんな感じか私がお話を聴かせていただきます。
お気軽にお知らせください。
*こちらも参考になると思います。
「カウンセリングの時間」というのは、
つらい思いを吐き出して心を楽にしたり、
どうしたらいいのかわからないことを、カウンセラーと一緒に考えて状態を改善したり、
自分の思いに気付いて、
より自分を大事にできるようになったり・・
そんな、とても充実したあたたかい時間です。
これもまた、
「自分に優しい時間」ですよね。

カウンセリングはそんな特別な時間ですから、
お話をしながらだんだんと、
「自分に優しくする」という感覚がわかってきて、
自分を大切にできるようになる方も多いです。
あなたができる範囲で、
「自分に優しい取り組み」を増やしていきましょうね。