心を開けない

「心が開けない」というご相談、
実はとてもよく聞かれます。
「心を開けないから、
相手も心を開いてくれない。
心を開けないから、
だれかと深い関係になることができない。
本当は寂しいし、
仲間が欲しい。
孤独感や孤立感につらくなる。
だけど、心を開くことができない・・」
こんな葛藤、ありませんか・・?
対人関係への影響

「心を開くことが難しい」という問題は、
いろいろな面で私たちに影響を与えます。
たとえば、
対人関係について。
自分の気持ちや考えを伝えることが難しいと、
人との距離が遠くなってしまうことがあります。
「自分にとってちょうどよい距離感」というものが人それぞれあるので、
近ければいい、というわけではないのですが、
「なんとなくよそよそしさを感じて、
相手の領域に入らないようにする」
「『怒っているのかな?』
『嫌われているのかな?』
と考えて、距離をとる」
このようなことはないでしょうか?
人間、「なんとなく」察して、
間合いを取ることもあるんですよね。
それが、自分の望んでいることではないのに
勝手に判断されて間合いを取られたら・・
やっぱり残念に感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
ストレスが積み重なってしまう

あなたは、気持ちを吐き出してスッキリしたり、
共感してもらって安心した経験はありませんか?
誰かと会話をして気持ちを吐き出したり、
共感してもらったりすることにより、
ストレスを減らせるケースはとても多いです。
「井戸端会議」という言葉があります。
「○○なことがあって、腹が立ったの~!」
「○○に困っているの~」
こんなふうに思っていることを言えたら、
心の荷物を少し降ろせるのではないでしょうか。

だけど、
心を開くことに抵抗があり、繋がりを作ることが難しいと、
自分の感じていることや考えていることを
誰かに話す機会が減ってしまいます。
そうするとストレスを軽くする機会も減ってしまい、
「自分の中に留めておくしかない」という状況に陥りやすくなります。
そのままストレスがどこにも出せないまま積み重なってしまう・・
このようなことはないでしょうか?
援助の機会を得られない

自分の感じていることや考えていることを話す機会が得られないと、
つらい気持ちや困っていることを
「自分の中に留めておくしかない」という状況になりやすく、
それは
「自分だけでなんとかしなくてならない」
という状態に繋がってしまうことがあります。
私たちは日々、
いろいろな事柄に直面します。
イライラすることや不安なこと、
困ることも起きますよね。
誰かに伝えることにより、
自分の中のストレスを減らせるだけでなく、
思考が整理されて解決策に気付いたり、
「私も手伝うよ!」
と援助を得られたりすることもあります。
だけど伝えることが難しいと、
「ひとりでなんとかしなきゃ」
になってしまうのです。

私もずっと、
「心を開いて、
思っていることや困っていることを伝えて援助を求める」
という行動が苦手でした。
苦手と言うより、怖くて全然できませんでした。
「心を開いて相談したにも関わらず、
もしも怒られたらどうしよう・・」
「『こんなことで悩むなんておかしい』と言われたらどうしよう・・」
そうなったら、
立ち直れないほどのショックを受けて
涙が出るほど傷ついてしまいます。
だから、
「そんな大きなリスクを負うなら、
ひとりで悩んでいた方がマシ!」
そう考えていました。

簡単に手伝ってもらっている(ように見える)人を見ると
すごく羨ましかったし、
「自分はいつもひとりで大変になって疲れている」
「どうして・・」
と切なくなっていました。
「心を開くことが難しい」
ということにより、
自分がどんどん追い込まれて、つらくなってしまうんですよね・・
アダルトチルドレンさんの場合

アダルトチルドレンさんは、
過去に大きく傷ついた経験を持っています。
そのため、
「もしまた傷付いたら怖い」という思いから、
心を開くことが難しくなりやすいです。
アダルトチルドレンさんが悪いわけではなく、
深く傷つく経験をしていたら、
怖くなるのも当然なのです。
HSPさんの場合

HSPさんは、
敏感で、ものごとを深く考える気質を持っています。
他人の表情や言動から気持ちを察して、
相手の本質を見てしまうHSPさん。
相手の表情や態度により
「自分の伝えたことを良く思っていない」
ということを察してしまった経験はないでしょうか。

また、HSPさんは
「もし本音を言ったら、~と思われるかもしれない」
「この状況では、当たり障りのないことを言った方がいいかもしれない」
などと、いろいろなことを深く考えやすい気質でもあります。
心を開くことへのリスクをあれこれと考えてしまうのです。
このような、
「敏感に察する気質」や「深く考える気質」、
さらに、それまでの経験により、
簡単に心を開けないこともあると思います。
では、アダルトチルドレンさんやHSPさん、両方を持っている人が
この状況を変えるためにはどうしたらいいのでしょうか?
2つお伝えします。
心の声を聴き、自分を認めることはできていますか?

自分の心に目を向けてみてくださいね。
あなたは心の声を聴けていますか・・?
その言葉を聴き、感情を感じ、
認めてあげることはできていますか・・?
もしあなたの中に、
自分の本音に対して
「そんなことを考える自分はだめだ」
とジャッジする自分がいて、
否定したり、批判したりしていたらどうでしょうか・・?
それは、
「自分でも受け入れられない自分」ということではないでしょうか。

一番身近な自分でも受け入れられない、認められない自分を
他人である「だれか」に見せるのは
とても難しいことではないでしょうか。
「自分をジャッジする自分」
「自分を批判する自分」
そんな自分が心の中にいて、
他人に心を開けない・・と言う状態になっている方は少なくないように思います。
自分の本当の声を聴き、
認められているかな・・?と
ぜひ振り返ってみてくださいね。
伴走者を得ること

とはいえ、
アダルトチルドレンさんにとって、
自分自身の心の声を聴き、認めることは
簡単ではない場合がほとんどです。
だけど・・
もしも心をしっかりと開かなくても、
あなたと一緒に歩んでくれる伴走者がいたらどうでしょうか。
困ったらサポートしてくれる人がいたらどうでしょうか。
これは「カウンセリングを受けて!」と宣伝しているのではなく、
カウンセラーでもパートナーでも家族でもいいので、
そのような人がいた方が自分自身を変えていきやすい、というお話です。
あなたが無理をしなくても、
心の声を聴くことや自分を認めることを一緒にいて手伝ってくれる人がいたら・・
きっと、心が楽な方に進むだけでなく、
安心感を得られて、
心を開くハードルが下がったり、
心の中にエネルギーがたまってきて
「やってみよう」
と自然に踏み出せたりするのではないでしょうか。
この「伴走者を得ること」はすごく大事なことです。
アダルトチルドレンさんの場合は、
小さい頃からこの伴走者が不在なままで
なんとか頑張って大人になっている方もいらっしゃいます。
私も力になりますので、
ぜひお気軽にご連絡ください。

【自分自身と向き合い、心の声を聴き、
自分を認めてあげること】
【そんなあなたをフォローしてくれる
伴走者を得ること】
心の根っこの部分から変化していくためには
とても大切な2つになります。
私自身も心を開けないまま
何十年も生きてきたので、
その寂しさや精神的な疲労、
孤独感や孤立感はいつも痛いほど伝わってきます。
相談室そらでは、
心を開こうと頑張らなくてもいいし、
全部をうまくお話しようとする必要もありません。
もし悩んでいる時はいつでもご連絡ください。
少しずつ、心をより自由な状態にしていきましょう。